航空会社の上級会員はどのように優遇されるのか。エコノミークラスに乗っても上級客として扱ってもらえるのか。エリートプラス会員の私が、実際にエコノミークラスに乗って実験してきた結果を紹介します。
スカイチームの上級会員「エリートプラス」とは
フルサービスの航空会社は、世界的なグループを組織して、協力関係を築き上げています。
スターアライアンス ← 全日空(ANA)が所属
ワンワールド ← 日本航空(JAL)が所属
スカイチーム ← 日本には所属する航空会社が無い
それぞれのグループが上級会員制度をもっています。
スターアライアンス 上:ゴールド 下:シルバー
ワンワールド 上:エメラルド 中:サファイア 下:ルビー
スカイチーム 上:エリートプラス 下:エリート
上・中・下というのは目安です。グループごとに特典は異なります。
本記事でご紹介するのは、スカイチームの最上級資格であるエリートプラスです。
エリートプラスの特典
エリートプラス会員がスカイチームに所属する航空会社を利用すると、次のような優待が受けられます。(スカイチーム公式HPより)
ラウンジアクセス
売り切れのフライトでもご予約を保証
SkyPriorityの認識
優先乗り継ぎデスク
優先パスポート審査と優先保安検査レーン
手荷物制限の追加
受託手荷物の優先的なお取扱い
優先チェックイン
優先受託手荷物カウンター
お座席の優先指定
優先搭乗
空港での空席待ち優先
スカイチームには次のような航空会社が加盟しており、どこかの会社で上級会員の資格を取得すれば、どの加盟会社でも特典を受けることができます。
主な加盟メンバー
デルタ(米国)、大韓航空、ベトナム航空、中華航空(台湾)、中国東方航空、ガルーダ・インドネシア航空、エールフランス、KLMオランダ航空、アエロフロート(ロシア)、アリタリア(イタリア)、チェコ航空、アルゼンチン航空、アエロ・メヒコ航空(メキシコ)、その他(全19社)
エリートプラス会員がエコノミーに乗っても優遇されたのか
では実際に、私がエリートプラス会員としてスカイチームのエコノミークラスを利用した際に受けたサービスを紹介します。
ビジネスクラス・チェックインカウンターの利用
飛行機旅行でストレスを感じることの一つがチェックイン作業です。
特にエコノミークラスのチェックインカウンターでは、1時間も並ぶことがあります。
それが嫌ならビジネスクラスに乗ればよいのですが、その選択は本記事の趣旨と違うので除きます。
エリートプラス会員ならば、エコノミーに乗る客であっても、ビジネスクラスカウンターを利用できます。
ただし、今回は早めに空港に着いたため、エコノミーカウンターも空いている状態でした。
(それでもあえてビジネスクラスカウンターを利用したのは言うまでもありません。)
ちなみに、上級会員だからといって特に丁重に扱われた感じはなく、普通の対応でした。
空港ラウンジ
チェックインで航空券を発券するときに、一緒にラウンジの入場券も1枚だけ発券してくれます。
これには上級会員である私の名前が記載されているため、私以外の家族だけで使うことはできません。
ラウンジはKALラウンジ(大韓航空)が指定されました。
「同伴者も1名入場可」となっていますが、今回は家族3人での旅行のため、1人が入室できない事態となりました。受付で軽く交渉してみたものの、3人での利用はできないとのことで、結局ラウンジの利用はあきらめました。
(次回からは妻にプライオリティパスを持たせます)
優先搭乗
飛行機旅のストレスの一つに、搭乗時の行列というものがあります。
最近はエコノミークラスでも座席の位置によって搭乗のタイミングを分けることもあり、以前ほどのストレスは感じなくなりました。それでも、エコノミー乗客の行列を横目に見ながら優先搭乗するビジネスクラスのお客さんたちは、「いいなあ」とか「お金持ちなのかな」とか思われるわけです。
エリートプラス会員は、ここでも効果を発揮します。エコノミークラスの乗客であっても、エリートプラス会員ならばビジネス客と同じように優先搭乗ができます。
ただし、我が家は未就学児の子どもを連れており、そもそも優先搭乗の対象なわけです。第三者から見ると、「子供を連れているから優先搭乗した一般人」といった感じです。
機内サービス
エリートプラス会員であっても、座席がエコノミークラスならばサービスもエコノミー並みになると思いませんか。
ここが今回もっとも意外だった点です。私たち3人は優先搭乗で早めに席に着くことができました。その後、他のエコノミー客がぞろぞろとやって来るわけですが、ここでCAさんが登場します。
CA「PIYOX様、ようこそお越しくださいました。私が今回PIYOX様を担当しますXXと申します。」
と自己紹介され、ウェルカムドリンク、スリッパ、新聞等の注文を取ってくれたのです。私たち3人はそれぞれ好みのドリンクを注文し、離陸までの間、ウェルカムドリンクを楽しみました。
他の乗客が私たちのドリンクを見て、「こっちにも飲み物をください」とCAに要求していたのですが、断られていました。
運航中も、CAさんが何度か私のところに来て
CA「何かお困りのことはございませんか? 何かありましたら仰ってくださいね」
と声をかけてくれるものですから、他の客からは「こいつ何者?」「VIPか?」と思われていたかもしれません。
現地空港での優先入国レーン利用
今回訪問したバンコクのスワンナプーム空港ですが、入国審査の列が驚異的に混んでいます。観光立国のタイが、玄関口である空港で、観光客にこんな辛い思いをさせるのが不思議です。このせいで、バンコクに行くのが嫌になる人もいるでしょう。
ここでもエリートプラス会員は威力を発揮します。
ビジネスクラス客向けの「優先入国レーン」を利用できるのです。
これは機内でCAさんから貰った優先レーンの利用券を見せることで、利用できます。
これだけで1時間は節約できます。
荷物優先受け取り
エリートプラス会員は、到着時の荷物も優先的に受け取ることができます。
ターンテーブルで、最初に荷物が出てきます。
もちろん、他の客は入国審査が遅れていますので、ビジネス客や上級会員だけが先に来て荷物を受け取れるようになっているのですね。
ただし注意が必要です。旅行会社のツアーに参加している場合、他の客がそろわないと送迎バスが出発しないこともあるので、結果として待たされることになります。
スカイチーム「エリートプラス」に一瞬でなる方法
このように、海外旅行を大きく快適なものにしてくれるのがスカイチームの上級会員「エリートプラス」です。
ANAやJALの上級会員になるには、数十万の費用と数多くの搭乗を1年以内に済ませなければならないのですが、スカイチーム「エリートプラス」会員なら、たった1枚のクレジットカードを所有するだけで、一瞬でなることができます。
スカイチームの上級会員「エリートプラス」に一瞬でなれるクレジットカード
\ 上級会員に一瞬でなりたい方はデルタアメックスゴールドカード /
注意点として、1年目は無条件でエリートプラス会員になれますが、2年目以降はカードの利用状況によってランクが変わります。
まとめ
飛行機の上級会員に興味があるけれども、ANAやJALの上級会員を目指す時間とお金はない。すぐに上級会員になれて、優雅な世界を数年間だけ体験してみたい。
そんな旅人にはデルタアメックスゴールドカードをお勧めします。